保険料の値上げについて考える…5

 
【写真は10月17日宮崎県の綾にて】



そもそも保険という商品は…
「万人は一人のために、一人は万人のために」
という相互扶助、助け合いの精神から生まれたものです。



損害保険の誕生にせよ、生命保険の誕生にせよ
ネットで検索すればいろいろ書かれていますが
顕在化したリスクに対して、支払う保険料が適正だと多くの人が思ったから
保険という制度が支持され社会的にも必要なものと認められ
保険事業がここまで大きく発展する事が出来たのだと思います。



しかし、バブル崩壊、保険の自由化、生保会社の破綻、保険金の不払問題…
それに伴う保険業法の改定や、保険会社の抜本改革など見ていると
名目は消費者保護というものの、
結局のところ”保険という制度”を守ってきたように私には見えてしまうのです。



これはなにも保険に限られた事ではないのですが、
一旦出来てしまった制度が日本経済を支えるような大きな産業になってしまうと
「その産業や制度を支える事が消費者の利益になる」と言った本末転倒のような
理屈が罷り通るようです。
その結果…
世界が、人類が、社会が…これまでの価値観を捨て新しい価値観で変動して行く
事を妨げて、ますます混沌とした閉塞感の中に人々を追い詰めているような
気がしてなりません。



保険は一人では賄い切れないリスクを皆で分かち合う相互扶助の制度のはずが、
最近では何か事故があった時に少しでも自己負担を減らして
保険金を少しでも多く受け取りたいという考え方に変わってきたようです。



これが消費者ニーズによるものなのか、保険会社がそう仕向けたのかは
定かではありませんが、私は後者だと思っています。
入院日額の免責ゼロが常識になってきましたが、4日間の免責があったところで
大した自己負担でもありません、それより長期入院のリスクの方が問題なのに
それは短縮されていくようです。
保険会社がリスクを取る事を最も恐れているように見えるのです。(^_^;)



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このブログは少子高齢化・自己責任時代に向けて保険がその社会的責任を果たせるよう
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