『そういう側面がある!』


私は小さい時から「どうして?」「なんで?」とよく訊ねていたようです。
社会人になって営業や流通の現場を任されてやっている時もいつも
「どうして?」「なんで?」と考えてやってきたのですが…
保険業界に入ってびっくりしたのが「どうして?」「なんで?」とあまり考えては
いけない業界のようで戸惑ったこと思い出します。



だからと言ってバブルのピークにマンションを買ってしまったのを
保険業界のセイにするつもりはありません。(^_^;)
しかし、その頃はそんな気持ちの余裕を失っていたことは確かでした。
その反省を込めて金融動向をはじめ専門の”保険”についても
まだまだ経験が浅かったので「どうして?」「なんで?」と社員や先輩に
聞きまくったのですが、やっぱり納得のいく答えが帰ってきませんでした。



しばらくして判ったのですが、
金融や保険の世界と言うのは、私がいた菓子や飲食といった単純な世界ではなく、
ホンネとタテマエが渦巻き供給側と需要側の利益が相反する側面もある
魑魅魍魎(ちみもうりょう)とした世界であるという事です。



『そういう側面がある!』と私なりに定義してしまうと、
なんとなく仕組や流れも見えてくるのです。



例えば政府は経済成長やGDPを上げる事が第一の目的で、
国民が損害を被る可能性があっても実行され救済処置もされない。
保険をはじめとする金融商品営利企業が取り扱う商品だから
社会的責任より営利が優先されるので新商品が優れているとは限らない。
…な〜んていうコトを実体験から悟ったのです(^_^;)



ことわっておきますが、私も保険屋として生計を立てている者です。
したがって金融政策や保険商品をアタマから否定や非難をしている
のではありません。
『そういう側面がある』という事をまず充分に判って頂いた上で
保険のご相談をしていかなければ、
私が望んでいる【お客様との長い信頼関係こそが保険代理店の財産】が
蓄積されないと思っているだけのことです。



私の回りにはFP資格を持った友人はたくさんいますが
純粋にFPとして生計を立てているのはごく僅かです。
日本の風土の中で純粋にコンサルだけで独立するのは大変なようです。
少しでも名前が売ればチャンスが広がるというわけで、
保険や金融商品の広告が満載されている【マネー雑誌】などで
FPの肩書きを持った人が写真入りでコメントを入れているのを
よく目にすることがあります。
そこでFPが薦める保険や金融商品は私から見たら問題だらけでも
決して彼らは非難することはありません。



かなり以前になりますが、私はある法人の経営者保険の見直しで
新規のご契約を頂き、それまで加入していたN生の保険を解約するため
日比谷にあったN生の窓口に経理担当役員と一緒に出かけました。
本当は役員一人で保険屋の私がついていく必要はないのですが
とても大きな解約なので窓口で解約防止の抵抗があった場合に備えて
後ろのソファーで控えていたのです。
そしたら、やっぱり経理担当役員が困った顔をして私を手招きしました。
解約防止をしようとする職員の名札に大きくCFPの肩書きが載っています。
こうなったら私も単なる保険屋の名刺を出して(^_^;)こう質問しました。



「○○さんがM生の社員として解約防止に努められるなら私も理解出来ます。
それでは○○さんが純粋にCFPとしてこの保険を見た場合はどうなのか?
納得いくようにご説明して下さい…」
それからスムーズに解約手続きが始まりました。



自慢話をしようというのではありません。
FPの肩書きが消費者のために使われているのか?という私の疑問です。



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