インフレは本当に来るのか?


今から8年ほど前に独立系CFPとネット上で議論を交わした事があります。
私がネット上で終身保険を薦めていたら
「そんな保険を勧めたら10年も経過したらインフレで資産価値は激減する!
薦めるならインフレにヘッジする変額保険か掛け捨ての定期保険だ!」
というのです。(^_^;)
生命保険を考える上で、その保険金額が将来どのくらいの価値があるか?
というのが大きなポイントになるので激論がはじまったのです。



8年前というと今まで経験した事のないようなデフレと低金利が続いて、
そろそろ、それも底を打って景気は回復していくだろう、
と多くの専門家が思っていた頃です。



したがって私の意見は少数意見でしたが公開された掲示板での
議論でしたから、私への賛同の意見も頂きけっこう盛り上がりました。(^_^;)



10年先にどうなっているかの激論ですから、その時の私はタイム・マシーンに
でも乗って早く確かめたいものだと思っていましたが、あと2年になりました。
これまでの8年間も、私は経済の動向を興味深く見守っていましたが
少なくともFP氏の予想通りにはなっていないことはたしかです。



私は経済の専門家でもFPでもなく
単なる保険屋ですから、難しい用語を並べて
「〜だからインフレに絶対なる!」と言われても理解出来ません(^_^;)
 


FP氏が言うように絶対に10年先にインフレになっているのなら
保険会社はこんな変額保険など作らず、昔からある古典的な
終身保険養老保険を販売していてよいはずです。



日本の生命保険会社は戦後の高度成長とインフレの中で
貯蓄性の高い養老保険終身保険を販売したから
大した努力もぜずに収益を伸ばし巨大化出来たのですから。



しかし現実を見てみると
終身保険は変額終身に…
企業年年金は、確定給付から確定拠出に…と
インフレにならなかった時のリスクは回避しようとしているのです。
 


ようするにFP氏がいくら10年後に確実にインフレだと力説しても
現実に売られている商品や企業年金の仕組をみれば
その”逆張り”をしているのですから信用するなんて到底出来ない
というのが私の最も大きな根拠だったのです。



8年経過した今では、ますます金融機関のインフレ・リスクをヘッジし、
そのリスクは契約者が持たされる金融商品ばかりのように思われます。



ここに来てまだ予定利率の引き下げをした生保もあります。
金利を謳い文句にした金融商品の問題化がニュースになっています。



それでも、あいかわらず今でもオオカミ少年のように
「インフレに来る!インフレに備えて!」と叫び続ける
FPやまた保険募集人が多いのはどういうわけなのでしょうね。(^_^;)



人気blogランキングへ



このブログは少子高齢化・自己責任時代に向けて保険がその社会的責任を果たせるよう
そして、こらからのライフ・スタイルに適応した納得できる保険撰びが出来るよう
Dr.KENの熱い思いを込めたもので、特定の団体や商品を中傷するものではありません。