「お金に働かせる」って?


これからの日本人は「お金に働かせる」事を真剣に
考えなければいけないそうです。



きしくも前回のブログを書いた翌朝の日経新聞の一面の左上の特集、
【日本人とおカネ】『銀行に停滞、生かせぬ富』というタイトルで
記事の出だしは…
「働いてお金を稼ぐだけでなく、お金に働いてもらいましょう」
で初まっていました(^_^;)



「お金に働かせる」といっても、お金が実際に汗水流して働くわけ
ではありません。
お金を投資する事で物や人が動くということです。
ようするに「お金に働かせる」とは、いうまでもなく”投資”なのです。
でも、最近やたらと、この言葉を聞くようになりました。



”投資”といえばリスクがありそうですが
「お金に働かせる」といえばリスクがなさそうにも聞こえます。
人間だれだって自分が汗水流して働くより
お金が勝手に働いて安定した収入が得られるならば
こんな楽な話はありません。



何十年も真面目に働き続けて退職金が手に入る
真面目なサラリーマンに、
「長い間お勤めご苦労様でした、これからはお金に
働いてもらいましょうね」など言われると
「そうだな〜」と真面目に考える人がとても多くなってきたようです。



「お金に働かそうたって、そんなお金はないよ」と思っている人には
銀行や郵便局で少しのお金でも眠らせるのはもったいない、とか
生命保険を掛け捨てにすれば少しは資金は出来るはずだ!とか
なにしろ”お金に働かす”事が薦められます。
「でも、この程度の資金じゃ大した投資なんか出来ないのでは?」
という人に対してもレバリッジ(少ない資金で大きな投資が出来る)
商品を薦められます。



人間が働いて収入が貰えなければトラブルになりますが、
働いた上でお金を払う人は普通はいないはずです。
では、お金が働いた時はどうでしょうか?
”働く”と”投資”はまったく違うのに、
このような表現を最近やたら耳にすることに
私はとても違和感を感じずにはおれないのです。



実態経済の数倍もの投資マネーが溢れている状況の中に
個人のナケナシの資金までもが投資マネーの仲間入りを
させられ、どこから正当なリターンが得られるのでしょうか?



もし地球上の全ての人間が働くのを止めて
お金に働かそうとしたら、どうなるのでしょうか?
「そんなバカな」と笑えるでしょうか?


                             ●つづく




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