ネット時代!保険の歩き方 (40)


保険商品も、保険の引き受けも、商品説明までも、
パターン化し、マニュアル化が推進され
それに適応しない保険商品が打ち切られた話しを致しました。



なぜ、このような事が行なわれるのか…
私なりに考えてみました(^_^;)



私はこれまで飽和状態の保険市場に
ファスト・フードのように規格化・パターン化された保険商品を
販売して行くことに何の意味があるのかと、
保険の市場から見ていましたが、ちょっと視点を変えて…
こんな”仮説”を立ててみました。



【保険会社は保険契約締結の全責任を代理店に転嫁させる】
という仮説です。



まず、最初にその事を思ったのは『意向確認書』の登場からです。
次に法人契約など『意向確認書』を契約者から取らない代わりに
『契約内容チェックシート』というものを代理店が提出する事が
義務付けられたことからです。



これは一見しただけでも頭が痛くなる…
というより一般的代理店の能力の範疇をはるかに超えたものです。
例えば、こんな質問条項があります。
【適用しなければならない割増引きは、すべて適用しました】
簡単そうな確認事項ですが、これに○をつけるには
すべての割増引きの存在を知らなくてはなりません。



「それは当たり前の事だろう!」とお客様から言われそうですが(^_^;)
実は保険代理店には営業の担当社員がいて
代理店があまり扱わないような保険に関しては、その担当社員や
専門の部署で保険料の算出をしているのです。



それが、保険金不払いの不祥事をきっかけに
『意向確認書』や『契約内容チェックシート』の登場で
保険会社に一任して保険料を算出して何年も更新してきた契約まで
代理店に突きつけて「すべて確認して提出しろ!」というのです。



前回の”賠償責任保険”のように…
「そんな事は代理店は知らない、当時の社員に聞いてくれ!」などというと
20年継続された保険だろうと、打ち切られてしまうのです。
 


パソコンやインターネットの普及で複雑な保険料の試算も
比較的、簡単に出来るようになってきたことはたしかです。



全てをマニュアル化することによって、
保険の引き受けも保険料算出も代理店に押し付けて
『契約内容チェックシート』で、その代理店に対して”誤りが無い事”を
担保させることで、全ての責任を代理店に押し付けているように
私には思えてくるのです。



ようするに、保険会社はこのような労働集約的で手間ヒマかかる作業は
代理店にまかせて、
もっと、生産性の高い事業に高給取りの社員を有効に使おうという
魂胆シツレイ、計画があるのでないではないかという
私の”仮説”です(^_^;)



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